いいところ悪いところ/その1
〈超広角域はどうだ〉

14nのネガな部分はおおよそ調べがついていた。モアレ・偽色・左右の色むら・光の反射や白い被写体など高輝度部分の回りに出現する赤いハレーション。
しかしNikon F マウント唯一(現行はSLR/n)の35mmのフルサイズ画像素子搭載のデジタル一眼レフ。購入動機のひとつである、超広角域が高解像度で描写できるのか。
とりあえず下の画像をご覧いただきたい。Sigma 15-30mmのワイド端15mm。アンシャープマスクを掛けただけのオリジナルだ。尚、画面中央下の赤い部分とその左の虹色のような部分はレンズのゴースト。左手でハレを切ったつもりが失敗(笑)。

F13 1/60sec 13.7mp RAW -0.5EV WBクリックノイズ除去、シャープネスoff
tiff 16bit で現像後、Phoshop で jpegに変換、USM・160/0.6/しきい値2で適用

拡大画像 オリジナルサイズ 3000×4500pix 約4.8Mb

太陽が反射している部分の回りには、見事な赤ハレ、細かな木の枝の回りのはマゼンダ〜紺の偽色が出現。そして全体に赤っぽく彩度が低い。どんな被写体を現像しても大体こんな感じである。RAWの純正現像ソフトDCS Photo Desk(バージョン3.0)はトーンカーブなどでのコントラスト調整機能はない。
ダイナミックレンジは確かに広いが、とりあえずこのままではダメダメの絵である。
しかし、レタッチを施すと見違える絵になる。下の画像をご覧いただきたい。

拡大画像 オリジナルサイズ 3000×4500pix 13.7mp 約8.0Mb

拡大画像 リサイズ 2000×3000pix 6.0mp 約4.2Mb

 

なんとかそれなりの絵になった。13.7mpは少なくともA3サイズの印刷物では使えそうだ。レタッチ作業は正直疲れる。しかしどの機種でも印刷で使用する場合には、多かれ少なかれレタッチは必須である。問題は作業に掛かる時間である。この画像で現在約30分。慣れない最初は1時間位掛かった。
生産性が悪い事は確かだが、この画角、この画質を得られるFマウントの機種は他にない。素直に1DsmkIIを入手すれば生産性は上がると思うのだが…、私のような貧乏カメラマンはなかなか辛いところ。まあしばらく頑張ろうっと。

次回はS2との広角使用時の比較です。

つづく

 

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