KODAK DCS Pro 14n はどうだ!

次々に登場する新しいデジ一眼を横目でみながらも、特に不満もなくS2proを使い続けて約2年半。仕事でも撮るので、こりゃサブも要るなあと2台目も購入。しかしいろんな仕事を経験するとやはり少しは不満も出てくる。
S2は解像度も高くレンジもこのクラスではそこそこ広い。しかし焦点距離が×1.5倍になるため、どうしても広角域が不利になる。広角は現在Sigma15-30mmを使っているが、15mmはS2で約23mmだ。通常なら12-24mmを購入すれば、換算18mmまでは画各を広げることができる。しかしAPS-Cの画像素子の場合、広角になればなるほど光の入射角の問題(だけではないが)でその描写はどんどん甘くなる。う〜んフルサイズ機があればレンズの焦点距離そのままで使えるぞ。
それとやっぱりレンジ。比較的広いS2もピーカンの屋外ではやっぱり辛い。またS2は発色もよく、レタッチもほとんど必要ない、なんて話をよく見かけたが、これは違う。RAWで撮影したデータでも突き詰めると実は非常にクセがある。
この辺りの不満を解消してくれるのではないかと、密かに期待していたD2X。しかしそれは見事に私の期待を裏切った。フルサイズでなかった事はどうでもいい。S2を買ったのはもう2年半も昔の話、デジタル関連の技術も相当進歩しているはず。広角レンズもSigmaをはじめTokinaやNikon DXの12-24mmが次々に登場。18mmがちゃんと写れば文句は無い。
しかしである。最新型のNikonフラッグシップが皆さんご覧の、あの画質なのだ。どこがだめかと言うと、まずレンジが狭い。白っぽいものを写すとそこそこ粘るように見えるが、あれはソフト的に処理していような不自然な描写。ハイライト域の明度差、色の差が非常に甘い。中間域の明度が中心の絵でちらほらハイライトのあるシーンでは、このソフト的な計算が作用しないのかすぐに飛んでしまう。シャドー部の粘りも根本的に不足している。私にとっては、S2よりレンジが狭いのでは意味がない。
それと広角域の描写。あれはDXレンズの仕業もあると思うのだが、う〜ん。

という訳でちょっと調べてみようかな、と思ったのがKODAK DCS Pro 14n。非常にお求めやすい価格の中古が出回っている。現行のSLR/nと共にNikon Fマウント唯一のフルサイズ機だ。もちろん数々の悪評は承知している。しかし正味の1370万画素、広いダイナミックレンジ、しかもフルサイズ。
左右で色が違う、モアレ、偽色、そんな事は分かっている。デジタル画像なんだからレタッチでなんとかなりはしないか。とにかく私は広いレンジとスカッとした描写、高解像度が欲しい!
ネット上にあるサンプルというサンプルをDLし様々な角度から検証。様々なシーンの画像をレタッチしてみた。50枚位の画像を、偽色、モアレ、色ムラを取り自分の絵に仕上げてみた。
意外といけるやん!という結論。でも細かい部分は使わないと分からないだろう。でもお求めやすいお値段だし。

という訳で、買ってしまいました。とにかくこのカメラ、凄い。何が凄いかというと、いいところ悪いところ、両方が凄い。

超じゃじゃ馬、
14nのサンプルをとりあえず1枚。
思いっきりネガな部分をレタッチで
取り除くと、あらびっくり!
レンジ、解像感は
35一眼デジ中、トップじゃないの!

と自分に言い聞かせている。

拡大画像=13.7mp、約9MB

 

いいところ悪いところが、どう凄いかは次回にて。

つづく

 

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